東京と言えばビル群が立ち並ぶニッポンを代表する大都会ですが、ひとたび都下に目を向ければ日本一登山者数が多い古くから残る自然林が残る高尾山があり(ブラタモリ知識)、ほんとうにここは東京なのかと言われる場所も数多く存在します。意外と車同士がすれ違えない山道とか身近にあるものですよ。
そんな東京の最深部にある奥多摩町の『日原鍾乳洞』に行ってまいりました。関東近郊では有名な鍾乳洞ですが今回が初の訪問です。
都心からは渋滞が無ければ2時間程で到着できます。都内ですが結構な時間がかかります。
車で日原鍾乳洞へ
奥多摩の山深い道を進んでいくので車の運転に慣れていない方は注意を。舗装路を勧めますが山道には変わりないのでスレ違いに慣れてないと危険です。奥多摩駅からバスで行くという手も。知名度もあるので真夏の休日に車で行く場合は駐車場待ちで1時間以上は覚悟したほうが良いいです。なんでも大駐車場につながる道が落石のため使用できず、慢性的な駐車場不足に悩んでいるそうな。ちなみに開通予定は未定なんだとか。
当日は生憎の雨模様。そのおかげもあってか駐車場待ちは15分程で助かりました。大駐車場につながる鍾乳洞より先の道路は通行止めに。怒涛の数の落石注意の看板が迎えてくれます。券売所からかかる橋は架け替えられたのか、写真左側のガードレールの先に橋の端部跡のようなものが…
重厚な牢に守られた入り口。入口の重厚感もさることながら周りの岩肌もどっしりしており期待が湧いてくる。
鍾乳洞の入口部は細い通路が続き、人のすれ違いは簡単にはできない細さ。写真だと所々暗い印象だが実際に見ると街灯設備が整っているので岩肌をよく観察できます。
洞内は入口こそ細くなっていますが、内部は驚くほど広い空間が広がっており普通に回っても1時間程度は楽しめるようになっています。所々に狭い空間、急な階段などもあるので注意が必要。
岩肌のバリエーションも豊かでした。所々水が滴り落ちている箇所があり、写真を撮ろうとしている方を何度か見かける場面も。
洞内の気温は10度。雨が降っている状態で半袖のまま洞内に入るのはちょっとした修行。いかにもな大学生集団は「寒い寒い!」と騒いでました。元気だなぁ。
鍾乳洞最深部へ
一気に開ける空間では幻想的なライトアップがされており、あの細い通路からこの空間に抜ける爽快感は現地に行かないと分からない感覚です。なんとなく人の顔にも見えてくるような…。
縁結び観音が神々しい…人工的に作られすぎてもはや鍾乳洞の中じゃなくても良いのでは無いかと思うほどの作られよう。
十二薬師の近くには小銭が数多く…ってこれ天井に付いてる。酷い状態ですがちょっとした天の川にも見えなくはない。
どこの鍾乳洞にも決まってある賽の河原。
後半戦になると新洞に入るのですが急な階段のオンパレード。細い踏み幅の階段に加えて谷側に向かって踏み台部分が傾いており、おまけに濡れているという危なっかしさ。
今まで観察してきたのを壁とすると新洞では年月を経て成長した鍾乳石、石柱群が観察できます。重力に逆らって地面から成長したように見える石筍の数々はさっきとはまた違う幻想的な空間になっていました。新洞部分は旧洞に比べ高い位置にあるため、行きは登る必要があり、下りが更にまた怖い…。高所恐怖症の人は耐えられないんじゃないでしょうか。背が高い大人の方が低い天井に四苦八苦しているような状態でした。
鍾乳洞以外にも見どころが
元来た道を戻り、やっと外に。入洞したときより雨足が強くなっている…。駐車場から鍾乳洞に向かう道中にあった神社が気になったので雨の中ですが向かうことに。
鍾乳洞とセットで参拝する方も多いと思う『一石山神社』鍾乳洞の拝殿となっていた時期もあり、鍾乳洞とのゆかりは深いそうです。
こじんまりとしたお社の背後にそびえ立つ燕岩、ちょうど鳥居の影に隠れていてしまっている右側には不思議な形をした梵天岩も。堂々とした山々に囲まれて立派な表構えでした。参拝後は日原を跡にして昼食のため下山しました。
先日も『大谷石採石場跡』に向かいましたが、またしても地下空間を堪能してきました。ここ最近はすっかり気温も下がったために鍾乳洞等の涼みスポットの客足も少し落ち着いており、休日でも思ったよりは混んでいないのでオススメです。