今シーズン(17-18シーズン)は雪量豊富で4月間際まで安定して滑れるんじゃないかと思っていましたが、年が明けてみれば桜は例年より速いペースで咲き乱れ、麓の雪はみるみるうちに溶けてチョコケーキに…。
振り返ってみれば例年とほぼ変わらないペースでクローズするスキー場が続出、といったシーズンでした。筆者もあと一回ほど滑りに行ってシーズン納めとしたいと思います。
そんな今年のハイシーズン終了間際にAppleよりこんな記事が出てきました。
この記事に感化されて『Apple Watch series3』を衝動買いした筆者ですが、購入後に3回ほどスキー場に実際に行ってトラッキングアプリを使用してきました。
元々、iPhoneのトラッキングアプリを利用していましたが、あくまで経路ロガーとしてしか利用しておらず、『Apple Watch』を利用することで見えてきたアプリの使い道を併せてレビューしていきます。
あくまでメインはアプリの紹介ですが雪山でのオススメ『Apple Watch』使用方法も併せて紹介します。
※掲載している画像で注記の無い写真は各アプリのApple Watch上でのスクリーンショットです。
※この記事は投稿時の2018年4月頃の情報です。アプリのバージョンアップ等により使用できる機能は現時点で変更となっている可能性があります。もし、誤っている箇所などコメント等をいただければ助かります。
Apple Watchアプリ
『Ski Tracks』(120円)
今回紹介するアプリでは唯一の有料アプリです。安価ですが機能豊富で安定した使い心地です。
『Apple Watch』側で利用できる機能としては以下の機能があります。
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スキー、スノーボード、クロスカントリースキー、スノーシュー、スノーサイクルのアクティビティ毎の記録を1タップで記録開始できる。
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測定時間、最高速度、平均速度、垂直降下距離、移動距離、高度計、滑走数、消費エネルギー記録の確認
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アプリ上で防水ロック機能を利用可能、マーキング機能(iPhone上で記録を確認する際に表示される)、記録の一時停止・再開、記録終了。
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滑走毎の詳細情報の確認が可能
『Apple Watch』上で使用できる基本的な機能を抑えている感じです。余計な機能を削ぎ落としてシンプルに使いやすさを重視している形ですね。
Ski Tracksはなんと言ってもiPhone上でのデータの見やすさがピカイチです。一目で確認できる情報が豊富なのはもちろん、地図上での表示やリフトや滑走数のカウントについてもほとんど記録が狂うことは無かったです。
移動ロガーを見る場合は「サテライト表示」がオススメです。他のアプリでは記録したいスキー場がアプリに登録されていないと後々の振り返りの段階でデータが見づらい場合がありますが、『Ski Tracks』ではサテライト表示にすることで木々が生い茂っていないエリアがコースだと判別でき、コースマップ等と比べれば振り返りが楽に行なえます。
GoProなどのアクションカメラを利用している方はこのアプリを併せて利用することでキッカーの場所や見せ場となったコースなどを録画順や録画時間と比較して動画編集の際に活用することができると思います。
無料版の『Ski Tracks Lite』もありますがこちらはApple Watchを利用したトラッキングはできないので注意。iPhone上での使い心地を試すにはいいかも。
『Snoway』(無料)
※iPhone上からTwitter等、SNS投稿時にこちらの画像が作成されます。
無料アプリと侮るなかれ、デザインやシンプルな機能はよく考えられてます。
『Apple Watch』側で利用できる機能は
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表示① 移動距離、リフト乗車数、滑走数、最高速度
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表示② 測定時間、消費カロリー、高度
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記録の一時停止・再開、記録終了
と、『Ski Tracks』以上にシンプルですがApple Watch上、iPhone上のアプリデザインはスキー・スノーボードアプリでも随一かと。
このアプリは同名の日本のスキー・スノーボードコミュニティサイト『Snoway』の公式トラッキングアプリなのですがApple Watch用アプリもある事は意外と知られていないようで、もっとプッシュしてもいいのでは、と思っています。
『Ski Tracks』のように細かい記録は見れないのですがコミュニティを重視している方はこちらのアプリがオススメです。日本のスキー場であれば網羅されているので記録してみたら認識されたスキー場名が違う…という事も無いと思います。
『Slopes』(無料)※一部有料機能あり
他のアプリに無い機能で差別化を図っている変化球タイプ
『Apple Watch』側で利用できる機能は
- 表示① 記録時間、記録停止・再開・破棄、防水ロック機能、GPS感度
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表示② 最高速度、垂直降下距離、移動距離、記録時間 (過去5滑走分の各記録を切り替える事でグラフで確認可能)
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(要設定)Apple Watch series3限定オートバッテリーセーブ機能 リフト乗車時にGPS機能を一時停止する機能
ほとんどのアプリが記録を数値でしか表示しないところにグラフで確認ができる領域があります。series3限定ではありますがオートバッテリーセーブ機能があるのもバッテリーが減りやすい雪山ならではの配慮で好感が持てますね。(series3以上のApple Watch新型モデルでの対応については未確認です…)
数値で分かりにくい最高速度等の記録を過去の滑走と比較して視覚的に確認できます。
iPhone上の機能では地図上の位置と対応した各種記録(リフト乗車時と滑走時の各記録。リフト速度、リフト乗車時間も分かるのは珍しい機能)高度と速度の重ね合わせグラフ、心拍数グラフ、が面白いですね。
滑走毎の3Dモデルアニメーションが見れたりもしますがこの機能は一回開けばもう開かなくなる機能ですかね…
無料のまま使用すると機能が限定的になるのですが、有料パスを購入すると解放される機能があります。日本語化はされていないので英語アレルギーの方は大人しく別のアプリを利用されるのが良いです。
『Snoww』(無料)
『Snoway』同様、コミュニティ重視のアプリです。
Apple Watchで出来ることは
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表示① 滑走記録の確認(滑走数、記録時間、ゲレンデ名)
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表示② 累計記録(滑走日数、訪問ゲレンデ数、滑走距離、合計滑走数、コミュニティフォロー・フォロワー数、トロフィー)
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表示③ 記録開始
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表示④ フレンド表示
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記録中表示① 記録の停止・再開・終了
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記録中表示② 記録時間、滑走距離、滑走数、最高速度、垂直降下距離、フレンド表示
コミュニティ要素が強いのでフォロー・フォロワーの表示やトロフィー獲得数もApple Watchで確認できるようになっています。
滑走が終わると滑走毎の記録を通知で知らせてくれるのでお節介型のアプリになってます。記録終了時にApple Watch上で今回の記録をスライド形式で表示して最後にアクティビティリングも表示してくれます。
記録の確認という意味だと詳細は確認できないようになっています(リフト乗車中の記録は意図的に削除されている模様)日本語化もされていますが、所々ちょっとクセがある日本語ですね…
アプリ独自の機能としてはフレンドの位置を表示できる機能があります。参加者全員がアプリのインストール、アカウントの作成をする必要があるので手間にはなりますが、ゲレンデで友人とはぐれた場合に既に下まで滑っていったのか、上でまだ止まっているのかは分かります。
番外編 iPhoneアプリ『yukiyama』(無料)
Apple Watchアプリではありませんがフレンドの位置情報の確認にはこのアプリが便利です。
メールアドレス、Googleアカウント、Facebookアカウントを利用してアカウントを作成、スキー場にチェックイン後にグループを作成して友人に参加してもらうと位置関係が確認できるようになります。
ゲレンデによってはトップ画面中央下のチェックインからだと「スキー場から離れているためチェックインできません」とエラーが出てしまいますが、
「探す」の「キーワードで探す」よりゲレンデを検索して詳細画面からチェックインをすると上手くチェックインできると思います。
『Snoww』でもフレンドのトラッキングは可能ですが、『yukiyama』のほうが手軽に利用できるので初参加の友人にもインストールを勧めています。
アプリ以外の便利なApple Watchの使い道
トラッキング以外にもゲレンデでApple Watchを利用する方法があります。
ゲレンデマップの簡単な確認にApple Watchを活用できます。手順は以下の通り。
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現地でゲレンデマップを入手する(ゲレンデ公式サイトから画像をダウンロードしてもいいですが現地で入手したほうが後々の手順で楽です。)
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iPhone標準のカメラアプリの『スクエア』でコースマップを撮影する。(ある程度広いゲレンデの場合は複数枚に分割して撮影。画像データで用意した場合はスクエアに加工する)
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お気に入り設定をしてApple Watch上で表示できるように設定する。(Apple Watchの写真アプリに表示するリストを変更している場合は適宜対応)
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Apple Watch側で写真アプリを起動するとコースマップをいつでも参照できるようになる!
カメラでの撮影モードはスクエアにしたほうがApple Watchの画面比率にフィットしてデジタルクラウンで拡大率が高い…気がするのでスクエアでの撮影がオススメです。
これで初ゲレンデでマップを一々ポケットから取り出さなくてもApple Watch上で確認できるようになります。リフト名やコース名などの小さい文字を読むのは難しいですが、ルート確認には十分活用できると思います。リフト乗車中にマップを開いていたら落としてしまった、という事故も防げます。
今シーズンも終わりなので、トラッキングアプリを本格活用するのは来シーズンからになりますが、来シーズンが来るまでに色々なアプリを探して準備をしておきます!早く寒くなってくれ!
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