前回の続きです。簡単な経緯説明すると
「俺が考えた最強定期券切替(Suica⇛Apple Watch)大作戦!をみどりの窓口に凸撃したら見事に失敗に終わったので今度はコールセンターに電凸する!」というお話。なんとか理解してくれ。意味が分からなかったら上の記事をクリック。
※注意※ 記事の内容はあくまで筆者の体験談となります。各鉄道会社や規約変更等によって対応が異なる場合があります。その場合は各鉄道会社の窓口、またはコールセンターに事前に問い合わせて対応してください。筆者は責任を持てません。
問い合わせ先を探す
自宅に戻ってきて一息ついてから、まずどこに問い合わせるべきか迷いました…
まずはJR東日本の問い合わせ窓口をチェック。
電話での連絡先だけまとめますと (上記リンク先より引用)
・列車時刻、運賃、料金、空席情報案内の窓口 050-2016-1600
・お忘れ物(各取りまとめ駅毎の連絡先)
・JR East Info Line (英語・韓国語・中国語での電話案内) 050-2016-1603
下2つは無視していいとして一番上がひとまず候補ですかね。どんどん探していきましょう。続いてモバイルSuica関連の窓口ですが
JR東日本:モバイルSuica>2016年12月19日(月)からモバイルSuicaコールセンターの電話番号が変わります
上記リンク先より引用
2016年12月19日(月)7時から、「モバイルSuica」に関するお客さまのお問い合わせ窓口である「モバイルSuicaコールセンター」の電話番号を変更いたします。
【2016年12月18日(日)23時まで】048-645-7007
【2016年12月19日(月)7時から】 050-2016-5005※営業時間(7時~23時)の変更はございません。
※Suicaアプリケーション専用窓口の電話番号・営業時間の変更はございません。
こちらと
上記リンク先より引用
Q.モバイルSuicaのご利用に関するお問合せ・ご相談窓口は?
A.回答
時間帯によりお電話がつながりにくいこともありますので、ご了承願います。
なお、Suicaパスワードを忘れてモバイルSuicaアプリにログインできない場合は、お電話でなくSuicaパスワード再設定専用フォームでの申請(受付は7:00~22:30のみ)をご利用ください。
https://secure.okbiz.okwave.jp/appsuica/helpdesk?category_id=54
モバイルSuicaコールセンター 050-2016-5005 (7:00~23:00)
こちらに書かれている「050-2016-5005」が、2つめの問い合わせ先候補ですね。
他にもApple pay関係のヘルプページを探していくと…
上記リンク先より引用
2 枚目の My Suica や Suica 定期券のプラスチックカードを Apple Pay に追加する場合は、そのカードの名義が 1 枚目の My Suica や Suica 定期券の名義と一致している必要があります。名義が違う複数のカードをお持ちの場合は、JR 東日本の Suica App をダウンロードして会員登録し、Suica アプリケーション専用窓口 (050-2016-5077) にお電話でご相談ください。
Suicaアプリケーション専用窓口なるものがあると書いてあるのでここも候補ですかね。頭9桁までは上のモバイルSuicaコールセンターと同じ番号なのでおそらくJR東日本のコールセンターでしょう。
一通り探してみましたがこのくらいですかね。
- JR東日本お問い合わせセンター 050-2016-1600
- モバイルSuicaコールセンター 050-2016-5005
- Suica アプリケーション専用窓口 050-2016-5077
モバイルSuicaを利用した区間変更を行おうとしていたので、ひとまずはモバイルSuicaの名称がついている2つ目の「モバイルSuicaコールセンター」へひとまずかけてみることに。
実際に問い合わせ
末尾5005の電話番号にかけるも一向にオペレーターにつながる気配は無い…続けて候補3つめの末尾5077の窓口も同様につながらない…検索をかけていて薄々感づいてはいましたが平日夜はモバイルSuica関係窓口が全然つながらないらしいですね…。混み合う前の朝一にトライするしかないかな…それも時間がもったいないと思い、本丸のJR東日本お問い合わせセンターに問い合わせる事に。
モバイルSuicaをメインで担当する部署ににつながるわけでは無いので、少し不安でしたがひとまずかけてみることに。どうせここも待つのかな…と思ったらワンコールであっさりつながった。
とりあえず担当してくれた方に事情を説明。こちらもみどりの窓口の人同様に確認しますね、という事で一旦保留に。保留から帰ってきて、まずは区間変更の大前提のお話。
区間変更の条件
まず、区間変更の取扱となる条件について、他社A線とJR線の区間が設定される連絡定期券から他社B線のみの定期券を購入する場合は区間変更扱いとはなりません。(区間変更というか全く別の会社の鉄道路線に変わるから区間を変更するという話では無いよね、というお話)
今回については「他社線⇔JR線」の連絡定期券から「JR線駅間」のみの定期券に変更となるので区間変更のルールが適用されます。(つまり担当さんが言いたいのは「今回は適用されます、かつ定期券としてもJR東日本の定期券として購入していたので手続き自体もJR東日本の窓口で完了しています」というコト)
まとまると以下のような形ですかね
区間変更前 A駅 ⇐(JR東日本線)⇒ B駅 ⇐(私鉄A線)⇒ C駅
■区間変更が適用される例
変更後① A駅 ⇐(JR東日本線)⇒ B駅 ⇐(私鉄A線)⇒ D駅
変更後③ E駅 ⇐(JR東日本線)⇒ F駅 ※今回の適用例
変更後④ G駅 ⇐(私鉄A線)⇒ H駅 ※鉄道事業者によって対応が異なる場合有と思われます。詳細は利用する事業者に問い合わせが必要。
■区間変更が適用されない例 ※変更前の鉄道線が含まれない区間への変更
変更後⑤ I駅 ⇐(JR東日本以外のJR線)⇒ J駅 ⇐(私鉄B線)⇒ K駅
変更後⑥ I駅 ⇐(JR東日本以外のJR線)⇒ J駅
変更後⑦ L駅 ⇐(私鉄B線)⇒ M駅
ここまでは自分も調べ物をしていて見ていた内容なので「そうですよね」と言えていたのですが、電話口でも先程と同じように…
オペレーターさん「しかしながら、区間変更をする場合は窓口で区間変更後のモバイルSuica定期券を購入する旨お伝えしなければいけなくてでして…」
というみどりの窓口の担当の方と同様の解答でした。うん、やっぱりそういうルールなのね…わかった、けどこれだけは言わせて。
モバイルSuicaやモバイルSuica定期券自体、サービス開始から10年以上経過しているし、絶対同じ事しようとしている人はいるでしょうから、このWeb上の表記は直してもらったほうがいいですよ。
というボヤきをオペレーターさんに伝えて電話を終了しました…
いいや、明日からApple Watchで便利に通勤するもん…5000円は勉強代として忘れて夕食でも食べよう…と思ったら電話が鳴り始めました。出てみるとさっきのコールセンターの方からの折返し電話でした。
あれ、操作ミスで再コールしちゃったのかと思って聞いてみたら「違うんです」とのこと。
オペレーター「先程の件についてみどりの窓口の担当者の対応や、詳細を調査させてください。」
きた、風向きが変わった。
できることなら前回の記事で引用したWebページとかPDFも修正いただきたいけど。(さらに払戻し金額についても訂正していただけるとさらにとうれしい)
みどりの窓口の大凡の訪問時間とクレジットカードの払戻しご利用票の詳細(おそらく対応した窓口番号と端末処理通番)をお伝えして折返し連絡してもらえることに。
結果
翌日朝にはもう定期券の払戻しをした駅のみどりの窓口から電話がかかってきました。動き早いなぁ…(取引先の連絡の遅さを思い出しながら)
駅の担当者さんとの社交辞令もそこそこに本題へ。
駅係員さん「コールセンターからご連絡をいただきました件について、上の物にも確認しましたが、結果として今回の事例では区間変更扱いでの払戻しが正しく、昨日の対応については大変申し訳ございませんでした。なので払戻額は訂正させていただけないでしょうか」
との事でした。報われたー良かったー。
結果としてはWebページ、PDFの手順が正となり、みどりの窓口で「今からモバイルSuica定期券買うよ!いいね?区間変更扱いでの払い戻ししてね!」という宣言をする必要は無いとのことでした。そりゃそうだわな…
旧定期券はクレジットカードで購入していたので、払戻しは同様にクレジットカード会社経由での返金になるとのこと。追加での返金にするかそれとも処理中の少ない返金額の払い戻しはそのまま処理して、返金不足分は追っかけて払戻しのどちらがいいか聞かれました。
そこはどちらでも良かったのてお任せ。どっちの処理となるかはカード会社から連絡が来るとの事でした。結果として一週間ほどで払い戻し額の訂正がされているのを利用履歴から確認することができました。(カード会社からの電話はありませんでしたけど無事返金処理が確認できたのでOKです)
あとがき
ということで「俺が考えた最強定期券切替(Suica⇛Apple Watch)大作戦!をみどりの窓口に凸撃したら見事に失敗に終わったのでコールセンターに確認を入れたら逆転勝利した!」でした。
こういった鉄道料金関係のトラブルって検索してみると意外と多くて、Yahoo知恵袋とかも「鉄道 トラブル」で検索かけてみると事例がわんさか出てきます。
今回の事例だけでも考えると「高度に発達しすぎた首都圏鉄道網(JR+大手私鉄だけでも9社)」+「定期券にまつわる約款・規則は基本的に券型の定期券をベースとしている」+「そこに加わるモバイルSuicaというさらに七面倒臭いシステム」= 現場がいくらルールを覚えても適用できない事例が溢れ出てきて対応する各担当者が現場判断をするしかない状況がトラブルにつながる。という事なんですよね。担当者毎に対応が変わってしまう可能性もあるし、上の者に確認したら対応が変わったりとか、自ずと約款・規約・ルール・システムに縛られていない範囲外の事を判断しなければならない瞬間が必ず出てくるんですよね。
今回の事例はたまたま運が良かったので(自分としては)解決に導くことができたと思っていますが、筆者はそもそものスタートでみどりの窓口に事前相談すること無くぶっつけ本番でトライしたのが失敗でした。今回の事例は少なくともJR東日本としては利用者に周知している情報だったのですが実際の対応者まで情報が共有がされていなかった(されていたとしても応用した対応ができなかった)と言うことだと思います。
鉄道事業者側も常識が通用しないような人に対して数学上の未解決問題みたいな式で説明しなければならないという数学者も真っ青な事をやってますよね。公共交通という枷をかぶってしまったがために。
日本以外に目を向けてみると国営鉄道のみ、という国も少なく無いと思いますし、そうなると他事業者との折衝等が不要となり、ルールの複雑化を避ける事ができるんですよね。
便利になる一方で、こういった弊害が出てくるんですよねぇ…。(この一言で片付けてしまうのが一番残酷かも…)
鉄道、決済関係のシステム構築・保守を担当している関係者、現場で対応する方に向かって毎朝お辞儀をしながら改札を通りたいと思います(そして手首は捻れている)。