最近、休日にバイクでツーリングに行くことが多く、スマホナビを今まで以上に使っています。ナビに使うスマホも専用スマホを用意してメインスマホとは別で運用しています。
メインスマホをそのまま使用すれば面倒もないのですが、少し前にAppleがバイクのエンジン振動が原因でカメラの手ぶれ補正機能が故障する恐れがあると発表。
Appleの発表では「オートバイの高出力エンジン」となっていますが、この発表以前から250ccという中型クラスのエンジンでも故障した事例は数多くあり、この辺りの話はバイク乗りにとっては割と有名な話らしい。
排気量に関係なくスマホをマウントするハンドルへの振動が激しい車種ほどリスクはあり、私のバイクも単気筒の250ccバイクのため、振動は激しい方。
そのためにスマホホルダー側に対策を行う製品も数多くあるのですが、これらも完全補償を謳う事はできないですね。
車のドライブでも共通した悩みとして出先でスマホホルダーからスマホを取り外して車を降りるのも面倒なのでナビ用スマホを用意している方もいるように、自分もコンビニやトイレなど短時間休憩だけでスマホを取り外すのは面倒なので専用端末で運用しています。
ナビをするためのデータ通信はメインスマホのテザリング機能を利用して通信している方法もありますが、自分の場合は「車に戻った際の再接続が面倒」「運転中に何故か接続が切れてしまう」といった面倒な点が出てきてしまい…ここが一番の不満です。
ここ最近の格安SIM界隈は大手3キャリアの格安プラン?サブブランド?に影響されてこの辺りの低容量需要も運用の仕方による選択肢がかなり増えてきているため、ナビ用スマホというかなり需要が限られるスマホ回線を考えてみます。
どのスマホを使った方がいいか、どのナビアプリを使った方がいいかは個人のスタイルにかなり影響されると思うので、そこは検討せずにいきます。
どういった使い方をするか
- ナビを1日利用しても100MB程度と想定
- 同時に音声ストリーミングを5〜6時間使用して300MB程度と想定
- 月に1~4日程度のドライブ・ツーリングを行うと考えて容量プランは1GB~4GBで想定。
- 通信速度は過度に求めない(混み合う時間帯でも2Mbps程出ていれば十分使える(と思う))
- ナビ用なのでデータ専用SIM・SMS無しでもOK
※2023年頃から都心部や繁華街を中心にドコモ回線の通信不良が話題になっていますが、ドライブ・ツーリングの中心は郊外や山間部、沿岸部などが中心と想定し、カバー範囲の都合でドコモ回線を中心に推奨しています。地方ごとに事情が変わる場合もありますのでその場合はau回線、ソフトバンク回線、楽天モバイル回線を選択していただくようお願いします。
チャージ等の必要が無い手軽さ優先パターン(1000円程)
mineo マイそくプラン
- 祝日を含む月曜~金曜の12~13時の通信速度が最大32kbpsまで落ちるがそれ以外の曜日、時間帯はプラン毎に設定された最大速度でデータ無制限
- プランは上から最大3Mbpsが月額2200円、最大1.5Mbpsが990円、最大300kbpsが660円、最大32kbpsが250円となる
- ナビ用で考える場合、最大300kbpsだとナビ中は地図の読み込みがゆっくりのため問題無いと思われますが、地図をスワイプしたりルート検索等をする場合は待たされるかと。最大1.5Mbps以上ではスワイプも検索も大きな問題なく利用できると思われる
- ナビ利用する日が土日であれば全時間帯問題なく利用できるが、月曜~金曜は祝日でも12~13時は全く通信できなくなる点に注意が必要
- au・ドコモ・ソフトバンク回線に対応
変則的な無制限通信プランですが、最大1.5Mbpsが990円程であれば、ナビ用アプリでの使用も検討できる制限内容かと思います。
平日休みの職業の方などは難しいかもしれませんが、土日休みの方は基本的には時間や通信容量に縛られることがなく利用できるプランです。
もし長期休暇の平日や、土日以外の祝日の12~13時も利用したい場合は、マイそく専用オプションの24時間データ使い放題が一回198円で購入できます。(通信速度はマイピタ利用時と同等の速度なるので、基本的にはマイそくでの契約速度以上になります)
使いすぎると割高になりますが、年に10回も購入しない場合なら十分検討範囲内かと思います。
楽天モバイル Rakuten UN-LIMIT
- データ使用量によって料金が変わる変動型料金 月々1GB以下は無料(終了済) 3GB以下は税込1078円(標準電話アプリでの通話料を除く。専用通話アプリ経由での通話は無料)
- 他キャリアに比べてもカバーエリアが限定的のため、郊外、山間部では圏外になりやすい(一部au回線ローミングあり)
- 利用者数が少ないので通信速度はつながりさえすれば、わりと高速
- プラチナバンド(建物内でもつながりやすい)が無いがナビ用途としてはあまり問題になる点ではないかと
- 3ヶ月間プラン料金無料(2022年2月8日までで終了)
- 使用しなければ0円で運用も可能(一定期間での解約の可能性あり)
- 音声回線付きなので専用アプリで無料電話端末としても利用可能(一部有料対象の通話先あり)
私が現在利用しているパターン(0円運用が終了したので日本通信の合理的290プランを利用中)です。とりあえず「0円1078円」スタートで、それなりの速度で通信でき、通信容量の制限が無い、使用頻度によっては0円1078円で収まる、というところで使用しています。(メインスマホの副回線として利用している時期もありましたが現在は実家の固定回線代わりに落ち着きました)
後述する圏外になりがちな山間部などでもなるべく安定した運用する手段を使い、なんとか使用していますが、それでもメインスマホ(au回線)にテザリングをして一時的に凌ぐ事もあり、乗り換えを検討してます。(日本通信の合理的290プランに乗り換えました)
(2023/8/10追記)
2023年4月中旬より楽天「最強プラン」と、5Gスマホ「Rakuten Hand 5G」またはモバイルルーター「Rakuten WiFi Pocket 2C」をセットで申し込むと端末本体価格が1円となるキャンペーンを開始しています。早期終了となると思っていましたが、約4か月以上経過しようとしている現在も継続中です。(終了しました)
ドライブ用ナビとしては回線エリアの問題がありますが、自宅の固定ネット回線の利用頻度がそこまで高くない方は最大3278円で自宅用モバイルホームネットワークとして活用できます。
以下の記事で詳細を記載していますのでよろしければどうぞ。
毎月ドライブ、ツーリングに行くことが多いパターン(440~1000円)
IIJmio ギガプラン 2ギガプラン・5ギガプラン (ドコモ回線)
- ドコモ回線で郊外、山間部強いカバー範囲
- データ通信プランでも2種類あり、物理SIMタイプとeSIMタイプがある
- eSIMタイプは2GB 税込440円、5GB 税込660円
- 物理SIMタイプは2GB税込748円、5GB 税込900円
- 残容量は次月へ繰越可能のため、2GBで運用できるのであれば最安クラス。
MVNO古参のIIJmioのギガプラン。
楽天UN-LIMITが弱い山間部の圏外問題を解決できるドコモ回線、かつ安価なMVNOの大手が候補に。
費用、容量、バリエーションとも申し分なしで、eSIMを利用できない場合は物理SIMプランとなりますがこちらも安価。
物理SIMに限って言えばOCNモバイルONEの新コースの3GB/月コース 税込858円が、IIJmioの2GBと4GBプランのちょうど中間に位置した容量、金額設定になっているので、使用データ量と相談してどちらにすればいいか検討するのが良いかと。(OCNモバイルONEの新コースは受付終了となりました)
OCNモバイルONE(新コース) 3GB/月コース
- 料金は 月3GBで税込858円(データ通信)
- 新コースで混み合う時間帯の速度低下はかなり改善された
- 電池の異常消費問題がある。2022年3月末ごろより順次改善されるかも
2023年6月26日よりOCNモバイルONEブランドで申し込みを受け付けていたプランの新規受付が停止される事によりこのSIMは利用不可になりました。正直、現状OCNモバイルONEを利用している方が実質的な移行先の「irumo(イルモ)」にすることは関連サービスとの割引を行わない場合はデメリットが大きく、制限なく使えるうちは継続利用をお勧めします。
また、OCNモバイルONEには申込料金、利用料金無料で特定の音楽配信アプリでの通信が毎月の使用データ量に関係なく利用できる「MUSICカウントフリー」があります。現状利用していない方も6月26日以降は申し込みが行えなくなる可能性もあるので、早いうちに申し込みをしておくのが無難かと思われます。
NTTコミニケーションズの格安SIMブランド。ドコモ回線のみ。
電池消費問題も、そもそもナビを点けっぱなしにしている時点で電池消費はかなりのものなので既に充電周りの対策をされている方が大半かと。私もハンドルにUSB電源を設置しているため問題無いです。
正直、このパターンはメイン回線がMVNOの場合、MVNO各社が複数SIMでパケット容量を共有する機能があるのでそれと比較していただくのがまず一番最初かと。メイン回線はMNOを使用したい、となるのであれば十分候補になり得ます。
ちなみにIIJmioやOCNモバイルONEの場合は契約時に契約手数料がかかります。
キャンペーンで割引のタイミングもありますが、キャンペーン期間外であれば以下のパッケージを利用するとパッケージ購入費用だけで契約手数料は無料になります。(Amazon以外だとパッケージ自体が3000円前後する場合もあるので値段は要確認で)
安さ・ドライブ、ツーリングの回数が少ないパターン(0~290円)
povo2.0
- ドコモ回線には多少劣る部分もあるが、au回線で郊外、山間部でも多少カバーできる
- 基本料0円で運用可能(有料トッピングが長期間無い場合は一定期間で強制解約)
- 使用する時だけトッピングが可能 トッピングをせずに使用することもできるが、最大128kbpsで実用的ではない
- 1GB(7日間)が税込390円 3GB(30日間)が税込990円 日帰りと連泊で使い訳ができる 24時間使い放題が税込330円というプランも(終了日時が契約翌日24時まで、なのでタイミングによってはほぼ2日間利用可能)
- auPAYを使用できるのであればローソン、すき家、ドトール、エクセルシオール、はま寿司、ウェルシア、などで500円以上の支払いで300MB(3日間)クーポンが入手でき、無料で運用する事も可能(#ギガ活)今後、条件が渋くなっていくかと(一部支払い方法に問わずクーポンが入手できる店舗もあり)
- 使用する前にトッピングを行う必要があるのが手間か
auの別ブランド。大手3キャリアの格安ブランドとしては一番特色が強いです。
季節によって、まったくドライブ・ツーリングに行かない時期もある方はいいかもしれません。
トッピングや#ギガ活を面倒と捉えるか、お得と捉えるかで候補として考えてみてもいいかも。
auPAY利用で容量クーポンを入手できるのは金額ハードルも低いので(現状は)かなりいいかと。その代わり利用当日にすぐクーポンが発行されるわけではなく、後日メールにて到着し、クーポン自体にも利用期限があります。
私はメインスマホの主回線とiPad miniにpovo2.0をeSIMで運用しています。普段は家のWi-Fiで利用し、長期旅行や公共交通期間での移動が長い場合に備えて契約しています。
なので、本当にたまにしか使わないけど回線の安定性はピカイチを求めたい、というパターンであればpovo2.0が柔軟に活用できるプランかな、と。
今なら申し込み時に下記の紹介コードを入力すると開通と同時に「データ使い放題(24時間)」が開通と同時に適用されるキャンペーンも開催されています。
紹介コード:LFS2FMTN
また、開通30日以内に「データ追加(1GB)〜(150GB)」のいずれかのトッピングを行うと、容量に応じて最大5回分の「データ使い放題(24時間)」のプロモコードが貰えるそうです。詳細はこちらのページを確認してみてください。
日本通信SIM 合理的シンプル290プラン(追記)
記事執筆後に日本通信SIMから発表された合理的シンプル290プランも意外と選択肢に入るかもしれません。(現在この回線でナビ用端末を利用中です)
- ドコモ回線で郊外、山間部でも圏外となる可能性は低い
- 基本料金290円(1GB、音声通話あり11円/30秒)
- データ通信は1GBごとに追加可能(+220円)使いすぎを防ぐ上限設定が可能。
- 上限容量まで消費した場合、日本通信のWebサイトや容量追加サイトへのアクセス以外は上限値を変更するまで低速通信になる
- 平日通勤休憩時間帯に都心部で利用するのは難しい
- 初期費用で事務手数料3300円がかかり、Amazonなどで買えるスターターパック等も他社と比べると割高(長期利用を前提とした場合のみ安くなる)
- 4大キャリア、サブブランド等では無いが高品質通話の「VoLTE」に対応している
2GB利用しても510円、3GB利用しても730円。通話付きプランのため、非常時に電話としても利用可能で、他のデータ専用SIMと比較しても基本料金が低い格安SIM。
ドライブ・ツーリングに行く回数は少ないけど、それでも月1回は必ず行っている、という方はマッチする格安SIMかと思います。
土日に郊外に出る分には通信が途切れることはほぼ無いです。出先でVoLTE品質、かつ専用通話アプリを通さずに大手キャリアの半額の通話料で通話ができます。
同じ日本通信のb-mobileブランドから「190 Pad SIM」というドコモ又はソフトバンク回線のデータ通信プランがありますが、通信容量が100MBを超えると合理的シンプル290プランより割高になるので、月に最低1回でもナビとして利用する、という使い方をする場合は合わないと思います。季節によってツーリングに行かないという場合はブランドは違えど、povo2.0という選択肢があります。
圏外になっても安定して運用する方法
ナビにGoogleマップを利用している人限定ですが、Googleマップはマップデータをダウンロードすることができます。利用する範囲をあらかじめダウンロードしておけばオフライン(=圏外)でもナビを継続してくれます。他のナビアプリでもマップをダウンロードできるアプリはあると思いますので同じ事はできると思います。(月額課金が必要なアプリが多いとは思いますが)
効果の程はわかりませんが、ダウンロードしたマップデータを使用することで通信容量の削減にも効果的かと。
音楽ストリーミングも各サービスの有料会員になればダウンロードした音楽を再生できるので、通信回線は基本無料か格安で運用し、音楽配信サービスにその分を課金するといった使い方もアリかと。
ただし、音楽ストリーミングサービスも再生開始時にサーバに認証をかける事があるのでその時に認証が失敗すると再生開始されないこともあります…
通話回線で契約しておく
メインスマホの充電が無くなった場合や、通信障害で特定キャリアでの通信ができなくなった、というケースにも備え、最初の想定する利用方法とは離れますが、メインスマホとは別キャリアの通話付きプランという選択肢もありです。
この記事で候補に挙げたプランは『IIJmioのギガプラン(データ通信SIM・eSIM)』以外は全て音声通話付きのプランですが、OCNモバイルONEの場合は音声通信ありの場合は3GBで税込990円、IIJmioでも2GB税込858円となりデータ通信プランと比較してもそこまで基本料金差は無いです。(通話料金は別々)
近年のiPhoneなど、物理SIMとeSIMで2回線導入することができるスマホの場合は通話SIM(楽天UN-LIMITなど)+データ専用(ドコモ系MVNOなど) SIMを組み合わせる、という方法もあります。
ただし、iPhone・Pixelの一部機種ではデータ通信を行うSIMの設定により緊急通報ができなくなるというバグがありますのでそこは注意が必要。(2021年12月時点での話で、順次対応されています)
ただ、緊急通報でない番号には普通にかけられるので、使わなければいけない状況というのは限定的で、リスクが高い場所(林道や超僻地)を頻繁に利用するという事でなければ問題になる事は無いかと。
まとめ
使用頻度や安さ、で考えてみましたが、おそらくこれを選んでおけば間違いない、という格安SIMは利用シーンによって変わるので、本気で考えている方は他の情報も取り入れて検討いただいた方が良いかと思われます。